財務内容評価法
財務内容評価法は
貸倒懸念債権(貸し倒れるかもしれない債権)
と
破産更生債権(相手会社の経営が破たんした債権)
の貸倒の見積りの際に用いられます。
財務内容評価法は、債権の額から担保の額を引いて、残りを貸倒見積高とする方法です。
相手の会社がお金を返してくれなさそうなときに、もらえるお金は担保の分だけという考え方です。
では、問題をみていきましょう。
Q1.貸倒懸念債権に区分された売掛金¥600,000について、貸倒見積高を財務内容評価法によって算定する。ただし、得意先から営業保証金として¥250,000の現金を受け入れている。また、貸倒見積率は20%である。
A.(600,000-250,000)×0.2=70,000
債権(売掛金)が¥600,000
担保(営業保証金)が¥250,000
貸倒見積率が20%
となっているため上記のような計算式となり、貸倒見積高は¥70,000となります。
Q2.破産更生債権等に区分された売掛金および貸付金¥1,800,000について、貸倒見積高を、財務内容評価法によって算定する。なお、担保として処分見込額¥1,500,000の土地の提供を受けている。
A.1,800,000-1,500,000=300,000
債権(売掛金と貸付金)が¥1,800,000
担保(土地)が¥1,500,000
となっているため上記のような計算式となり、貸倒見積高は¥1,500,000となります。